ライフサイクル思考の確保

通過資源や人工資本基盤を創出した場合、かならず、いずれかの段階で廃棄され、環境負荷が発生する。また、自然資本基盤を創出した場合、適切に自然回復を行わない場合、ずっと手入れを行う必要が発生する。このため、これらの創出段階においてライフサイクル全体の環境負荷や手入れ負担をあらかじめ考慮することが必要となる。※I):通過資源・人工資本基盤の廃棄段階、あるいは自然資本基盤を使わなくなった後の自然回復段階は、通過資源の投入や人工資本基盤・自然資本基盤の創出段階から時間が経過している場合が通常である。また、人工資本基盤・自然資本基盤を使い続ける場合にあっても、手入れを行う必要がある。
ライフサイクル全体を投入・創出段階で考慮させる社会的なルールが存在しないと、時間経過後の廃棄・自然回復段階の負担、使用中の手入れ負担は考慮されないおそれがある。

■参考文献
LCA概論』  伊坪 徳宏、成田 暢彦、田原 聖隆、青木 良輔、稲葉 敦 二〇〇七年
人間活動の環境影響』  鈴木 基之・原科 幸彦(編 二〇〇五年


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I. :通過資源・人工資本基盤の廃棄段階、あるいは自然資本基盤を使わなくなった後の自然回復段階は、通過資源の投入や人工資本基盤・自然資本基盤の創出段階から時間が経過している場合が通常である。また、人工資本基盤・自然資本基盤を使い続ける場合にあっても、手入れを行う必要がある。
ライフサイクル全体を投入・創出段階で考慮させる社会的なルールが存在しないと、時間経過後の廃棄・自然回復段階の負担、使用中の手入れ負担は考慮されないおそれがある。