省資源労働には、購入した人工物について自ら適切な「手入れ」を行って不要物にならないようにすることなどが該当する。
このとき、省資源労働の投入によって期待される不要物削減量は収穫逓減によって徐々に小さくなっていく。
このため、自分で処理する(省資源労働投入)ことで処理できる量と、同じ時間を賃金労働に使って得られる収入で処理することで処理できる量が同じになるまで、省資源労働が投入されることとなる。
省資源労働は、一定の生産物の物量の購入に係る単位時間当たりの不要物の発生量を引き下げ、環境負荷量を減らす方向に機能するため、消費者における「環境対策の実施」とみることができる。
■参考文献
『エコロジカルな経済学』 第五章・第三節 ごみがでる消費の理論 倉阪 秀史 二〇〇三年
★この記事はiCardbook、『なぜ経済学は経済を救えないのか—— 資本基盤マネジメントの経済理論へ——(下)政策展開の経済理論』を構成している「知識カード」の一枚です。
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