類人猿の音声

チンパンジーはパントフートという大きな声を一斉に出してみんなで合唱することがある。ゴリラはハミングという鼻歌のようなメロディックな音声を出す。これらの音声は音楽的で、仲間と感情を伝え合ったり共有したりするために使われている。

近距離では音声よりも身振りや顔の表情を用いてコミュニケ―ションをとることが多く、豊かな表情を持っている。類人猿は対面することが多く、声よりもしぐさで感情を伝え合っているようだ。


■参考文献
『森の隣人——チンパンジーと私』  ジェーン・グドール 河合雅雄訳(朝日選書、一九九六年)

『ゴリラとヒトの間』第五章 独特なコミュニケーション  山極寿一(講談社現代新書、一九九三年)

『家族進化論』第五章・第十節 コミュニケーション革命―歌う能力  山極寿一(東京大学出版会、二〇一二年)

★この記事はiCardbook、『人類の社会性の進化(Evolution of the Human Sociality)(下)共感社会と家族の過去、現在、未来』を構成している「知識カード」の一枚です。

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