現代政治哲学の批判的検討

現代の政治哲学者のほとんどは、ヘーゲルの社会原理論の原理性を理解しないまま、彼がすでに解明済みの問題の前で、時に不毛な対立さえ繰り広げている。

以下では、これら現代政治哲学の諸理論を批判的に検討し、今立ち戻るべきはヘーゲルの「自由の相互承認」の原理をおいてほかにないことを改めて明らかにしたい。

■参考文献
『リベラル・コミュニタリアン論争』  アダム・スウィフト、スティーヴン・ムルホール 原著一九九六年
『多文化時代の市民権——マイノリティの権利と自由主義——』  ウィル・キムリッカ 原著一九九五年


★この記事はiCardbook、『自由の相互承認 —— 人間社会を「希望」に紡ぐ —— (上)現状変革の哲学原理』を構成している「知識カード」の一枚です。