神経調節物質 その三(異なる時空間パターン)

神経調節物質の生理活性や役割は多様です。神経回路の入出力という観点から見ると、通常のシナプス伝達とは異なる時空間パターンを生成できるという点が重要です。

例えば、セロトニンは、領域周辺の神経細胞群の活動のしやすさを調節したり、シナプス可塑的を起こしやすくするなどの効果を持ちます。

また作用する時間スケールは、秒単位から数日単位の場合もあり、ミリ秒単位で完結するシナプス伝達とは異なります。

こうした特性により、神経調節物質は、神経回路の活動状態や変化のしやすさを調節し、回路全体の機能を適切に保つ役割を担っていると考えられます。


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