「完全手入れ」という政策目標

維持すべき資本基盤量に応じた手入れの必要量が確保できるように政策を講じなければならない。

介護労働者、建設業従事者、農林水産業従事者など、現在の傾向では将来的に不足していく。ケインズの「完全雇用」ならぬ「完全手入れ」の状態を実現するために市場に介入するべきである。

具体的には、介護されなければならない人の何割が介護されているのか、維持管理しなければならない人工物の何割が維持管理されているのか、手入れをしなければならない農地・人工林の何割が手入れされているのかといった指標が想定される。

■参考文献
「人口減少下で地域の資本基盤を持続できるか 未来シミュレーターを用いた将来予測とその活用」倉阪秀史 二〇一七年 『環境自治体白書20162017年版―外の力を活用した持続可能な地域づくり』  中口毅博+環境自治体会議環境政策研究所