経済的価値創出への各資本の寄与を測る包括的富の指標は、我が国が直面する持続可能性に関する課題を捉えることができていない。
たとえば、生産への寄与という側面で人的資本を評価することは、高齢化にともなう将来の介護ニーズをどのように満たすのかという課題を捉えられない。また、人工資本についても、資産価値がなくなった人工物をどのように処理するのかという課題を捉えられない。
これは、資本ストックについても、あくまでも貨幣価値で評価しようとする新古典派経済学の枠組み自体に問題があるからだ。
■参考文献
『ホントは世界で一番豊かな国 日本 -成長幻想を打ち壊した国連調査』 福島清彦 二〇一三年
『朽ちるインフラ 忍び寄るもうひとつの危機』 根本祐二 二〇一一年
『ホントは世界で一番豊かな国 日本 -成長幻想を打ち壊した国連調査』 福島清彦 二〇一三年
『朽ちるインフラ 忍び寄るもうひとつの危機』 根本祐二 二〇一一年
★この記事はiCardbook、『なぜ経済学は経済を救えないのか(上)視座と理念の転換』を構成している「知識カード」の一枚です。
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