チンパンジーやボノボでは、順位の低い個体が高順位個体に対してしばしば食物をねだり、奪おうとする。すると、高順位個体は低順位個体を遮ることなく、食物の一部を取らせることがある。
このような「食物分配」は消極的なものではあるが、ニホンザルなどの旧世界ザルでは母子間であってもほとんど起こらない。
■参考文献
『サルの文化誌』 西田利貞・伊澤紘生・加納隆至編(平凡社、一九九一年)
★この記事はiCardbook、『人類の社会性の進化(Evolution of the Human Sociality)(上)「社会」の学としての霊長類学』を構成している「知識カード」の一枚です。
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