現在と将来という異時点をめぐる人々の選好の違いを利用するお金儲けは金融と呼ばれる。つまり、今日の100円を使いたいと思っている人に対して、今日ではなく明日の100円を使いたいと思っている人がお金を貸すことで、金融が成立するのである。お金を貸した人が借りた人から受け取る利子は、今日の100円を使う権利を譲り渡したことへの対価なのである。
金融は文明の曙とともに始まった長い歴史を持つ経済活動である。古代メソポタミアでは、紀元前25世紀前後に栄えた都市国家ラガシュのエンメテナ王が、借金を帳消しにする最古の徳政令を出したという記録が残されている。金融はその当時から人々の経済活動に不可欠なものだったのである。
参考文献:
Hudson, Michael 2002. “Reconstructing the Origins of Interest-Bearing Debt ant the Logic of Clean Slates,” in Michael Hudson and Marc Van De Mieroop eds. Debt and Economic Renewal in the Ancient Near East. Bethesda: CDL Press, pp. 7-58
□関連知識カード:
ムダーラバの普遍性(その1)
★この記事はiCardbook、『資本主義の未来と現代イスラーム経済(上) 資本主義の危機とイスラーム経済の登場』を構成している「知識カード」の一枚です。
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