資本基盤とは、有用性をもたらすメカニズムを備えた存在で有用性を与えることによってなくならないものと定義する。
これは、エコロジカル経済学における「ファンド-サービス資源」に相当する概念である。※I):ファンド-サービス資源については、「上巻・知識カード99」を参照のこと。
この有用性は、市場価値の増大という側面のみで捉えてはならない。また、メカニズムを備えない存在は有用であったとしても資本基盤ではない。
「資本」という言葉には、増殖が目的化する金融資産という意味合いがついてまとう。キャピタルにしてもファンドにしてもストックにしても、一般的に金融資産運用に関連する言葉として受け止められている。このため、資本基盤(capital base)という言葉を用いることとした。
■参考文献
『エントロピー法則と経済過程』 ニコラス・ジョージェスク‐レーゲン 原著一九七一年
★この記事はiCardbook、『なぜ経済学は経済を救えないのか—— 資本基盤マネジメントの経済理論へ——(下)政策展開の経済理論』を構成している「知識カード」の一枚です。
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