シナプス可塑性の成立条件

シナプス可塑性が記憶の素であるという考えに基づき、その詳細なメカニズムや成立条件について多くの研究がなされてきました。シナプス可塑性を誘発するには、シナプス伝達を送る神経細胞と受け取る神経細胞の両方、あるいはどちらか一方で、神経活動頻度が上昇する必要があると考えられています。

人工知能の一つであるニューラルネットでも、多くの場合、学習はノード間の伝達量の変化で実現しており、シナプス可塑性に類似しています。しかし、その一般的な学習則には大きな違いがあります(図15)。

 

15:神経細胞のシナプス可塑性と一般的な機械学習の学習則


■参考文献(本のタイトルをクリックしてアクティブラーニング)

『記憶をあやつる (角川選書)』  井ノ口馨(KADOKAWA/中経出版、二〇一五年)

『記憶をコントロールする――分子脳科学の挑戦 (岩波科学ライブラリー)』  井ノ口馨(岩波書店、二〇一三年)


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