しかし、第一次的ルールだけで営まれる社会には決定的な欠陥が三つある。
①何が法なのかいまいちよく分からないという「不確定性」、
②ルールを変えることが困難だという「静的性質」、そして、
③それゆえの「非効率性」である。
この欠陥を補うために、ハートは現代法に第二次的ルールの考えを導入する。
■参考文献
『法の概念』 ハーバート・ライオネル・ハート 原著一九六一年I):この本は、一九五二年からのオックスフォード大での講義、およびハートが五八年に発表した論文「実証主義と法・道徳分離論」が元となっている。一九六一年に刊行されたが、その第二版は新たに追記がなされ、彼の死後である九四年に出版された。
邦訳は、初版が一九七六年。初版への批判に応えた「後記」も含めた『法の概念 第三版』が文庫の形態で二〇一四年に刊行されている。
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註
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