自然の恵みを確保する仕組みの欠如

自然の自律的な営みによって供給される生態系サービスを将来にわたって持続させるための制度が十分に発達していない。

とくに、生態系サービスの供給を損なう環境負荷を抑制する経済的インセンティブが十分に与えられていない。

また、農地や人工林のように、一度手を入れた自然については、手を入れなくなることによって生態系サービスの質が低下してしまうが、そのことを回避するための制度的仕組みが十分に備わっていない。


■参考文献
『環境と経済を再考する』 第一章・第一節 経済的意思決定と環境問題  倉阪 秀史 二〇〇六年

IPSI事務局「SATOYAMAイニシアティブ国際パートナーシップ(IPSI)設立と発展」(国連大学高等研究所、二〇一三年)

★この記事はiCardbook、『なぜ経済学は経済を救えないのか(上)視座と理念の転換』を構成している「知識カード」の一枚です。

なぜ経済学は経済を救えないのか
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