連合入力による記憶 その一

入力Aに対して出力Bを生成する神経回路ABと、入力Cに対して出力Dを生成する神経回路CDを考えます(図18)。二つの神経回路は独立に存在していますが、もし、二つの入力が同時に与えられて両神経回路が同時に活動すると、いくつかの細胞集団をつなぐシナプスでは可塑性が生じます。このような可塑性が生じれば、その後に入力Aを単独でもう一度加えた場合に、神経回路ABだけでなく、神経回路CDの一部も活動するようになることがあります(※I):これは、複数の出来事を連合して学習すると、ある単独の入力情報に対しても、別の情報が付随して出力されやすくなるような脳の性質のメカニズムだと考えられます。)。

 

18:可塑性による神経回路の連合


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I. :これは、複数の出来事を連合して学習すると、ある単独の入力情報に対しても、別の情報が付随して出力されやすくなるような脳の性質のメカニズムだと考えられます。