睡眠と記憶固定

記憶の固定化は、主に休憩時や睡眠時に起こると考えられています。睡眠が正常にできないと、正確な記憶が形成されないという知見が多数得られており、記憶固定化の仮説が支持されています。

睡眠や休憩の時期は、外部からの入力に対する情報処理の負荷が少ないため、脳にとってはオフライン期に相当します。オフライン期には学習中に作られた神経細胞の活動が内発的に生じやすくなり、記憶の固定化が促進されると考えられます(図16)。

 

16:オフライン期(休憩/睡眠中)の記憶の固定化


■参考文献(本のタイトルをクリックしてアクティブラーニング)

『記憶をあやつる (角川選書)』  井ノ口馨(KADOKAWA/中経出版、二〇一五年)

『記憶をコントロールする――分子脳科学の挑戦 (岩波科学ライブラリー)』  井ノ口馨(岩波書店、二〇一三年)


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