しかし、ゴリラのドラミングは決して敵への威嚇などではなかった。
二十世紀後半、ジョージ・シャラーやダイアン・フォッシーがマウンテンゴリラを初めて調査し、この胸叩きが多義的な行動であることを明らかにした。自己主張、興奮、好奇心、遊びの誘い掛け、求愛など、様々な場面でゴリラはドラミングをするのだ。
『霧のなかのゴリラ―マウンテンゴリラとの13年』 ダイアン・フォッシー 羽田節子・山下恵子訳(早川書房、一九八六年)原著一九八三年
関連知識カード:(下巻)暴力の霊長類的起源
★この記事はiCardbook、『人類の社会性の進化(Evolution of the Human Sociality)(上)「社会」の学としての霊長類学』を構成している「知識カード」の一枚です。
◎iCardbookの商品ラインナップはこちらをクリック