環境価値の貨幣評価

最適生産量を決定するために用いる、汚染が伴う生産物の限界社会的費用は、この生産物の生産者が実際に支払う費用(私的費用)に、汚染の被害を貨幣価値で測った額(外部費用)を加えたものである。

最適対策量を決定するために用いる、対策による限界便益は、対策により汚染が軽減することを貨幣価値で測った額となる。

このため、新古典派経済学の考え方では、市場介入のための最適な程度を決定するためには、どうしても環境の価値を貨幣価値で評価せざるを得ない。


■参考文献
『環境経済学をつかむ 第二版』  栗山 浩一、馬奈木 俊介 二〇一二年

★この記事はiCardbook、『なぜ経済学は経済を救えないのか(上)視座と理念の転換』を構成している「知識カード」の一枚です。

なぜ経済学は経済を救えないのか
なぜ経済学は経済を救えないのか

アイカードブック(iCardbook)商品一覧(他の作品も、どうぞ)