メス居住種とメス分散種

社会構造も霊長類の生活史に大きな影響を与える。なかでも、近年注目されているのが、メスの分散パターンと生活史との関係だ。

集団をつくる霊長類は、ニホンザルやオマキザルのようにメスが生まれた群れで一生を過ごす「メス居住種」と類人猿やクモザルのようにメスが成熟後に生まれた群れを出る「メス分散種」に分かれる。


■参考文献
『人類進化論——霊長類学からの展開——』第三章・第三節 類人猿の生活史戦略  山極寿一(裳華房、二〇〇八年)

『“ふつう”のサルが語るヒトの起源と進化』  中川尚史(ぷねうま舎、二〇一五年)

★この記事はiCardbook、『人類の社会性の進化(Evolution of the Human Sociality)(下)共感社会と家族の過去、現在、未来』を構成している「知識カード」の一枚です。

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