市場外的な意思決定を必要とする分野

これまでの議論をまとめると、以下の四つの分野において、市場外的な意思決定を必要とする。

第一に、環境負荷の回避・最小化・代償措置の適正水準の確保
第二に、適正な手入れ水準の確保
第三に、資本基盤の存在量に応じた手入れ労働需要の確保
第四に、ライフサイクル思考の確保

これらが市場外的な決定によって確保されたならば、不要物処理価格、通過資源価格、人工資本基盤価格、自然資本基盤価格が満たすべき条件が決定され、それに応じて人工資本基盤と自然資本基盤を維持するかどうかの判断と、生産が行われるかどうかの判断が行われる。


■参考文献
エコロジカルな経済学』 第七章・第一節 経済の「体質改善」のために  倉阪 秀史 二〇〇五年

★この記事はiCardbook、『なぜ経済学は経済を救えないのか—— 資本基盤マネジメントの経済理論へ——(下)政策展開の経済理論』を構成している「知識カード」の一枚です。

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