ニホンザルの群れの大きさは約二十頭から最大二百頭ほどと幅が広いが、ふつう雌雄が複数ずついる。個体間には直線的な順位I):「直線的順位序列」とは逆転や三すくみの関係がないこと。つまり、個体Aが個体Bよりも優位であり、BがCよりも優位であれば、AはCより優位であるという関係が成立することを指す。があり、メスは生涯にわたって群れに残る一方で、オスはおとなになると群れを出て単独で暮らし、やがて別の群れに入る。群れ間は敵対的であり、さらに群れは時として分裂する。
■参考文献
『ニホンザルの生態』 河合雅雄(河出書房、一九六四年)
『ニホンザルの自然社会:エコミュージアムとしての屋久島』 高畑由起夫・山極寿一編(京都大学学術出版会、二〇〇〇年)
『日本のサル:哺乳類学としてのニホンザル研究』 辻大和・中川尚史編(東京大学出版会、二〇一七年)
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註
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