神経活動に基づいたフィードバック操作 その一

標的とする神経活動と脳機能の因果関係をより深く議論するには、より時間選択性の高い活動操作が必要です。すなわち、標的とする神経活動が生じた時間タイミングにおいてのみ、その神経活動を操作(一過的な抑制など)するということです。

実験的にこれを実現するには、コンピュータによって神経回路の活動をリアルタイムで検出し、その結果に基づいて神経回路にフィードバック操作を加える必要があります(図22)。フィードバック操作の結果、例えば、動物の行動に変化が現れれば、その神経回路の活動が関与していることがより正確に示唆されます。

 

22:神経活動のリアルタイムフィードバック


■参考文献(本のタイトルをクリックしてアクティブラーニング)

『脳の情報を読み解く BMIが開く未来 (朝日選書)』  川人光男(朝日新聞出版、二〇一〇年)

『脳と機械をつないでみたら――BMIから見えてきた (岩波現代全書)』  桜井芳雄(岩波書店、二〇一三年)


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