今西錦司の方法論

今西と彼の学生の伊谷純一郎や川村俊蔵は、ニホンザルの行動生態の中でもとりわけ社会構造と文化行動に集中して観察を続けた。今西は霊長類研究を行う上での方法として、以下の三点を強調した。それは、

一.比較社会学の方法を適用すること
二.個体識別を行うこと
三.継続観察によって社会交渉を記録すること

であった。


■参考文献
『ニホンザルの生態』  河合雅雄(河出書房新社、一九六九年)

「日本人による霊長類の野外研究——その二〇年間の回顧と将来への展望——」  今西錦司(『今西錦司全集 第七巻』所収[二一七~二三二ページ] (講談社、一九七五年))

★この記事はiCardbook、『人類の社会性の進化(Evolution of the Human Sociality)(上)「社会」の学としての霊長類学』を構成している「知識カード」の一枚です。

◎iCardbookの商品ラインナップはこちらをクリック