脳機能は単一の脳領域だけでは説明できない その三

どのような情報処理経路でも複雑な脳領域の相互作用が必要ですが、この一例として、Fellemanらによってまとめられた視覚系の情報処理経路が有名です(「Felleman and Van Essen, 1991」を検索すると多数のサイトで見ることができます)。

この図では、それぞれの四角形が各領域を示しており、一番下が目の網膜神経節細胞(R G C)、一番上が海馬(H C)となっています。

一つの情報処理が、非常に複雑な脳領域の相互作用によって実現されていることがわかります。単一の脳領域だけで、脳機能を説明することは不可能です。

 

※:視覚系処理経路の図~一番下が目の網膜神経節細胞(RGC)、一番上が海馬。(HC)


■参考文献(本のタイトルをクリックしてアクティブラーニング)

『「見る」とはどういうことか―脳と心の関係をさぐる』  藤田一郎(化学同人、二〇〇七年)


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