空虚性と否定性の苦しみ

ヘーゲルは、この問題をどの思想家よりも早い時期に予見していた。

「それだからこそ、人間が空虚性と否定性の苦しみだけでも免れるために、いっそ奴隷と同じまったくの依存状態にまで身をおとすことになるような、客観性へのあこがれが生じかねないのである。」※I):引用 『法の哲学』 §一四一追加 (中公クラシックス、二〇〇一年)

■参考文献
『法の哲学』
  ゲオルク・ヴィルヘルム・フリードリヒ・ヘーゲル 原著一八二一年※II):社会的諸関係(権利、契約、犯罪、道徳、家族、市民社会、国家など)を内的な発展法則(ここでは〈自由な意志〉の自己展開)に従って体系化し、近代社会の特質を鋭く分析した書。また本書でヘーゲルは、その分析を通じて、近代的自由の構造を明らかにした。[編集部註]

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自由の相互承認
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I. :引用 『法の哲学』 §一四一追加 (中公クラシックス、二〇〇一年)
II. :社会的諸関係(権利、契約、犯罪、道徳、家族、市民社会、国家など)を内的な発展法則(ここでは〈自由な意志〉の自己展開)に従って体系化し、近代社会の特質を鋭く分析した書。また本書でヘーゲルは、その分析を通じて、近代的自由の構造を明らかにした。[編集部註]