生物の主観を与える「環世界」というアプローチ

他方生物がどのような主観を持っているか、という問いから出発して人工知能を作るアプローチがあります。人工知能に主観的な世界を与えることを目的としています。

その生物が固有に持つ知能から世界をどう見ており、それによってどう行動している か、といった生物が持つ「環世界」に視座を置くアプローチです。

人工知能にも生物と同じように、人工知能固有の環世界を与えることで、自然にゲームの世界で行動することができるようにします。


■参考文献
生物から見た世界』  ヤーコプ・フォン・ユクスキュル 原著一九三四年

動物の環境と内的世界』  ヤーコプ・フォン・ユクスキュル 原著一九〇九年

ゲーム、人工知能、環世界 考える存在から経験の総体へ、AIのための現象学的転回」 三宅 陽一郎 『現代思想』 2015年12月号 特集=人工知能 青土社 二〇一五年

★この記事はiCardbook、『<人工知能>と<人工知性>: —— 環境、身体、知能の関係から解き明かすAI—— 』を構成している「知識カード」の一枚です。

人工知能と人工知性
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