家畜化と農業の振興

農耕と牧畜が組み合わされることによって、人類は食料を大量に生産できるようになった。家畜の力によって人間の手では開墾できない土地を農地に変え、糞を肥料として用い、家畜の乳や肉を食料として用いることによって豊富な食料を生産・貯蔵できるようになった。さらには家畜を使って荷物を運搬できるようになり、物資の交流が活発になった。

こういった変化は、食料の生産に直接従事せずに道具、衣服、家屋を作る専門家集団を生み出し、富の蓄積による富裕層の形成を促進した。


■参考文献
『銃・病原菌・鉄 一万三千年にわたる人類史の謎』(上・下)  ジャレド・ダイアモンド 倉骨彰訳(草思社、二〇〇〇年)原著一九九七年

『サピエンス全史 文明の構造と人類の幸福』(上・下)  ユヴァル・ノア・ハラリ 柴田裕之訳(河出書房新社、二〇一六年)

★この記事はiCardbook、『人類の社会性の進化(Evolution of the Human Sociality)(下)共感社会と家族の過去、現在、未来』を構成している「知識カード」の一枚です。

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