これまでの論考から、社会構想のための「原理」として認められうるのは次の三点となる。
①「欲望・関心相関性」の原理
②「人間的欲望の本質は『自由』である」という原理
③各人の「自由」の根本条件としての「自由の相互承認」という社会原理
これらの「原理」が理解されれば、わたしたちが次に考えるべきは、ではこの「原理」をいかに実質化していけるか、その「実践理論」の展開だということになる。
問いは二つである。すなわち、
①わたしたちはどうすれば「自由」をより実感できるのか?
②「自由の相互承認」の社会原理を、どうすればより実質化できるのか?
■参考文献
『精神哲学』 ゲオルク・ヴィルヘルム・フリードリヒ・ヘーゲル 原著一八三〇年
『精神現象学』 ゲオルク・ヴィルヘルム・フリードリヒ・ヘーゲル 原著一八〇七年
★この記事はiCardbook、『自由の相互承認—— 人間社会を「希望」に紡ぐ ——(上)現状変革の哲学原理』を構成している「知識カード」の一枚です。
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