「プラグマティックなアプローチ」に対する「現象学=欲望論的アプローチ」の優位

なぜ、どのような意味において、わたしたちはある行為や思考が「うまくいく」と言えるのか? プラグマティズムは、それはただ「状況」によると言うだけで、その具体的な探究の方法や、「うまくいく」とはどういうことかについての意味の「本質」を明らかにしない。

これに対して、「現象学=欲望論的アプローチ」は、プラグマティズムの〝形式〟に〝内容〟を組み入れる具体的な思考の方法を持っている。すなわち、人間的欲望の本質が「自由」にあるとするなら、どうすればこの各人の「自由」をより実質化していくことができるかと考えるのだ。

■参考文献
『経験と教育』  ジョン・デューイ 原著一九三八年
苫野一徳Blog(哲学・教育学名著紹介・解説): デューイ『経験と教育』[編集部]


★この記事はiCardbook、『自由の相互承認 —— 人間社会を「希望」に紡ぐ —— (上)現状変革の哲学原理』を構成している「知識カード」の一枚です。