ピグー税

ピグー税は、汚染物質を排出する生産企業に対して、社会的に最も望ましい生産量における「限界社会的費用」と「限界私的費用」との差額(限界外部費用)に等しい額の課税を行うものである。※I):この額に等しい額の補助金を与えるのがピグー的補助金である。

ある生産物の生産に伴って汚染物質が排出される場合、その生産のためにこの生産企業が支払う費用を私的費用、その生産のために汚染の被害者を含め社会全体で支払わなければならなくなる費用を社会的費用と呼ぶ。限界費用とは、1単位の生産物を追加的に生産するために支払わなければならなくなる費用を指す。

また、社会的に最も望ましい生産量とは、この生産物の限界社会的費用が、この生産物に対する限界的な支払い意志額(市場における評価額)に等しくなる生産量である。

■参考文献
『厚生経済学』  アーサー・セシル・ピグー 原著一九二〇年
『環境を守るほど経済は発展する』 第三章・第四節 4主流派の経済学と環境問題  倉阪 秀史 二〇〇二年

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I. :この額に等しい額の補助金を与えるのがピグー的補助金である。