古代ギリシアの哲学者エピクロスは、人間の欲望を「自然で必要な欲望」「自然だが必要でない欲望」「自然でも必要でもない欲望」の三つに分け、幸福のためには、最後の「自然でも必要でもない欲望」についてはいさぎよく捨ててしまえと主張した。
それはたとえば、名誉欲や金銭欲などである。
■参考文献
『エピクロス―教説と手紙』 エピクロス※I):原子論と快楽主義で有名な、ヘレニズム時代のギリシャの哲学者(紀元前三四一年~紀元前二七〇年)。プラトンとアリストテレス以外の古代ギリシアの哲学者たちの著作は完全な形では現存せず、多くはさまざまな文献に引用された断片のみ後世に伝えられている。岩波文庫の『教説と手紙』には、古代ギリシア哲学者について主要な資料のひとつとなっている、ディオゲネス・ラエルティオスの『ギリシア哲学者列伝』での記載に加え、一八八八年にバチカンの写本から発見された断片と、後の人々がエピクロスの言葉として引用した断片とがまとめて収録されている。[編集部]
『ギリシア哲学者列伝(下)』 ディオゲネス・ラエルティオス 原著三世紀前半
『快楽主義の哲学』 澁澤 龍彦 一九六五年[編集部]
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註
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