●「非正規労働者」と括るのは、もうやめよう

160708 PM 7月第二号

┃Post Modern あるいは再編成されるLife(生命/生活/人生)
働くって? 育児、教育、ケア、地域、時間、eco、社会保障など

●パート賃金格差、何が問題か  http://www.rieti.go.jp/jp/papers/contribution/tsuru/32.html
「非正規労働者」とひとつに括るのは、議論を錯綜させるだけ。
「非正社員の中でも正社員に近い契約社員などと正社員の賃金格差は37%程度であるが、学歴、年齢、勤続年数、婚姻、子供数、居住地、勤務先産業、職務などを調整すると暫定的な結果ではあるが、残る格差は4分の1程度となり、1割を切る」。

●非正規雇用問題を考える ~なぜ、同一労働同一賃金なのか~ http://group.dai-ichi-life.co.jp/dlri/pdf/macro/2016/hoshi160502.pdf
男性中心のフルタイム型労働だけでない、「多様で柔軟な働き方」を実現するためのインフラ、という視座がないと「同一労働同一賃金」は実現しない。
日本において同一労働同一賃金の導入が難しいのは、「正規・非正規の待遇格差是正」に加え、「職能給から職務給への転換」という給与体系に関する2つの改革ハードルを越えなければならないのだから。

●同一労働同一賃金の実現に向けて《概要》 http://www.keidanren.or.jp/policy/2016/053_gaiyo.pdf
閣議決定された「ニッポン一億総活躍プラン」を受けて、策定された経団連の基本的な考え方=非正規従業員の待遇改善に向けた具体策を提言。
(本文:  http://www.keidanren.or.jp/policy/2016/053_honbun.pdf   )

●増加する「非正規公務員」とはなにか? http://synodos.jp/politics/16217
たとえば長野県の筑北村では役場職員の約7割が非正規公務員。実は正規公務員より非正規公務員の方が多い自治体が2012年には43団体ある。
もはや「公務員は安定した職業」は幻想。中身は安定と無縁の層との共存組織。「非正規公務員はおおむね任期1年の有期雇用です。長年勤務していても、無期雇用に転換することはなく、年度末には決まって雇止めの危機にさらされています。そういう公務員が3分の1を占めている」。

●同一労働同一賃金(その1) 職安職員、非正規6割 http://mainichi.jp/senkyo/articles/20160611/ddm/001/010/128000c
「非正規」はいまやあらゆる職場に浸透している。
ある日、あるハローワークでの出来事。「上場企業をリストラされたという中年男性が「お前なんかに俺の気持ちが分かるかっ」と声を荒らげた。「分かりますよ。私も1年契約の非正規ですから」」。
国内の労働者に占める非正規雇用の割合は増え続けている。
「第2次安倍政権以降も傾向は変わらない。総務省によると、1989年は労働者4269万人に対し非正規817万人で19%だったが、昨年は5284万人に対し1980万人で37%。非正規の賃金は平均で正規の56.6%に抑えられている」.

●同一労働同一賃金(その2止) 同一賃金、現実味なし http://mainichi.jp/senkyo/articles/20160611/ddm/041/010/094000c
「派遣会社の男性はふとした瞬間、体力の衰えを感じることがある。「働けなくなったら……考え始めると不安です」」。
職場で同じ仕事をする正社員が、遅刻しそうになってタクシーを利用するのを見て、差を実感した。時給アップを会社に求めているが、同じ非正規雇用の同僚たちから「会社が立ち行かなくなれば元も子もなくなる」と心配する声が出る」。

●差は10倍以上!男女別結婚できない職業ランキングを公開 http://saras-media.com/9098
生涯未婚率が高い職種:
・男性=音楽家、舞台芸術家:36.0%/運搬・清掃・包装職:33.5%/事務用機器操作員(会社に設置されているプリンターなどの機器の保守・点検を担う職業):29.7%。
・女性=情報処理技術者:50.4%/音楽家、舞台芸術家:50.0%/美術家・デザイナー・写真家・映像編集者:41.1%。

●「時給910円」で働く39歳男性の孤独な戦い | ボクらは「貧困強制社会」を生きている http://toyokeizai.net/articles/-/124366
「正社員時代は他人の人生を破壊するような仕事を強いられ、手に職を付けて飛び込んだ派遣労働では雇い止めや正社員からのパワハラを目の当たりにした。給与も待遇も右肩下がり。そして、今、自分が抜け出せない非正規スパイラルの中にいると感じる」。

●先進国で最悪レベル「子供の貧困」 なぜ豊かな日本で解決できないのか http://www.sankei.com/column/news/150516/clm1505160001-n1.html
海外で「貧困」、とりわけ「子どもの貧困」が問題になるとき、雇用の確保が議論の焦点になる。「働く」ことを保障、支援してあげれば「貧困」から抜け出せる、という前提がそこにはある。しかし日本は違う。
日本の子育て世帯の失業率は先進国の中で最も低い。つまり「働く」が人並みの生活に紐づけられない国、それが日本なのだ。
「格差」の議論と「貧困」の議論は分けなければならない。なぜなら後者は撲滅こそが政策課題だからだ。

●「両親を離婚させるしか…」 介護費倍増、揺らぐ中流 http://www.asahi.com/articles/ASJ6H5W3YJ6HULZU015.html
負担が増えたのは、介護保険制度の改正で昨年8月から施設の食費・居住費の補助(補足給付)を受けられる条件が厳しくなったため。
「母は特養の住所で住民票登録をしており、実家の父と「世帯分離」をしている。これまで非課税世帯とみなされた母は補助を受けられていたが、制度改正によって世帯が別でも配偶者が住民税の課税世帯なら補助の対象外になった」。
残る手段は「離婚」しかないのか。

●延滞者17万人「奨学金」に追い詰められる若者たち http://news.yahoo.co.jp/feature/118
「2015年度(平成27年度)の奨学金利用者は、全国で約134万人に上った。10年前の3割増、人数で言えば35万人も増えている。
一方で「延滞者」も目立ってきた。(略)3カ月以上の延滞者は約17万人にもなる」。

奨学金の入口と出口がねじ曲がっている。
「(貸与奨学金は)10代の若者に何百万円の借金を無審査で貸し出すのです。どこの大学に行くかわからないし、まして(将来の)職業なんかわからない。(それでも貸し出すのが)奨学金の性格。ところが出口の返済になると、金融機関の論理がむき出しになる。ちゃんと返済しなかったら遅延損害金をつけますよ、払わなかったら裁判にかけますよ、親から取り立てますよ。まさに金融の論理になる」。

●返さなくていい給付型奨学金をくれる団体 http://xn--kus49bd41h.net/archives/67540341.html
都道府県や市区町村が提供するもの以外に、給付型奨学金をくれる団体が存在する。

 

┃Others あるいは雑事・雑学

●東武東上線の自殺が急増 http://toyokeizai.net/articles/-/120456

●「さようなら」はもはや死語? 7割「使わない」と回答、永遠の別れをイメージ http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1605/16/news062.html

●窓ごしに現れる「幻の1番線」 景色と絵が融合、長野駅の粋な演出 http://withnews.jp/article/f0160215000qq000000000000000W00o0401qq000013009A