●「格差」と「貧困」 子どもの貧困は撲滅せねばならない

160520 PM

┃Post Modern あるいは再編成されるLife(生命/生活/人生)
働くって? 育児、教育、ケア、地域、時間、eco、社会保障など

●子どもたちのための公平性 先進諸国における子どもたちの 幸福度の格差に関する順位表
http://www.unicef.or.jp/library/pdf/labo_rc13j.pdf
貧困については、最低限必要なモノが不十分であるという側面と、そこから生じるさまざまな悪影響(例えば、学力や健康の悪化、自己肯定感の低下)もという側面があり、公平性、つまり日本憲法25条(すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する)の観点から考えるべきテーマ。
とりわけ日本は、貧困の「割合」と「深さ」、両方において深刻な状況にいまある。


●貧困の連鎖止められるか(下) 公教育の立て直しが急務 阿部彩 首都大学東京教授 :日本経済新聞 http://www.nikkei.com/article/DGKKZO95627590Y5A221C1KE8000/
「格差」の議論と「貧困」の議論は分けなければならない。なぜなら後者は撲滅こそが政策課題だからだ。
社会保障でいえば、貧困撲滅により「支えられる側」が減り同時に「支え手」が増える、という点が重要だ。「かわいそう」だから救うべきなのではなく、私たちの社会を維持するうえで絶対に必要なことだから解決するのだ。
「貧困の連鎖」はなんとしても断ち切らねばならない。日本の社会を社会として維持するために、未来に日本の社会を存在させるために。


●中学時代、5千円で売春 「これで上履きが買える」 http://www.asahi.com/articles/ASJ4T42VWJ4TPTFC008.html
「売春経験は中学時代に2度。(略)必要とされたような錯覚と殴られる恐怖から、きっぱり断れず、「お金もないし」と身をまかせた。2度目は1万円。ノートや通学かばんに消えた」。
「その後、ネットで支援団体とつながり、自分が法的には児童買春の被害者だと知った。罪悪感と自己嫌悪が少し和らぎ、繰り返したリストカットは止まった」。

●日本人が「移動」しなくなっているのはナゼ? 地方で不気味な「格差」が拡大中  http://gendai.ismedia.jp/articles/-/48598
象徴は巨化するショッピングモール。それは地方都市の「最後の希望」なのか「未来の廃墟」なのか。
なぜそういうか。ここ数年いよいよ日本人が移動しなくなったが、そのことをもって地方に魅力が増したからとは決して言えない現実があるからだ。
「移動できる者」と「できない者」の二極化が、地方では進んでいる。近年、国境さえ超える社会的な移動が活発になっていることがしばしば話題になっているが、移動の拡大には、あくまで学歴的、資産的な偏りが大きい」。

●安倍昭恵さん 有権者の声を聞かぬ政治家は失格 http://www.news-postseven.com/archives/20160503_408228.html
「第2次安倍政権の誕生後、昭恵さんはフェイスブックで脱原発を主張したり、東北沿岸部の高さ14.7mの防潮堤建設に異を唱えるなど、独自の活動を続けている。これまでと違うファーストレディー像を求める昭恵さんは一部から批判を受けながらも発信を続けている」。
「“日本死ね!!!”のお母さんは憤りをどこへ届けてよいかわからず、追いつめられて匿名ブログで発信されたのかもしれません。でも本当は、あの声を政治家がきちんと受け止めていれば、と思いました」。

●奨学金を返済できず路上生活する若者増加 卒業時に500~600万円の借金 http://news.livedoor.com/article/detail/11478086/
正社員であれば返せますが、非正規雇用では月3~4万円の返済は困難です。奨学金を返済するために家計が圧迫され、毎月少しずつ借金がたまってしまう人が多いのです。大学や専門学校を出た段階で、500~600万円の借金を抱えています。返済の猶予措置があることを知らない人もいます」。

●高学歴で低年収、33歳女性の明るすぎる貧困 | 貧困に喘ぐ女性の現実 http://toyokeizai.net/articles/-/117352
技能、スキル、何ができるかに関する丁寧なマッチングの仕組みや(何ができるかを増やす)職能育成策なし「貧困」はなくならない。
トリクルダウンは20世紀の迷妄だった。成長や富があり、高等教育があっても「貧困」に落とし込まれるメカニズムが、いまの日本社会にはある。驚愕の実態。
「大阪大学大学院の卒業証書を見せてもらった。証書には、彼女の名前が記されていた。日本有数の国立大学院を卒業した高学歴女性が、どうして自傷を抱え、誰でもできる作業である低賃金の食品工場で働き、貧困状態から抜けられずにギリギリの生活を送るのか」。

●「働いても幸せになれない日本」に生きる若者 http://toyokeizai.net/articles/-/115735
技能、スキル、つまり何ができるかに関する、丁寧なマッチングの仕組みや(何ができるかを増やす)職能育成策なしに、「失業なき労働移動(安倍首相)」を唱えるのは実態を知らない人の暴言。それは「「なんでもいいから、とにかく仕事をしろ」ということしか言っていない、本当に貧しい国で、独裁者がやるような政策」。
「ヨーロッパは、失業保険の給付期間が長いので、その期間にしっかりとした職業訓練を受けたり、大学に入り直したりすることができますよね。だから、産業の変化に合わせて、労働者も移動していきます。ところが日本だと、失業のリスクが高すぎるので、長期にわたって、低賃金の労働に縛り付けられてしまう」

◯「社会に良い影響を与えれば儲かる」という流れ―次のスタートアップのパーティー会場 http://bizzine.jp/article/detail/1557
「どのプラットフォームが伸びるのか」や、あるいは「どのプロダクトが伸びるのか」(例えば VRだとOculusなのか他なのか等)といった議論をよそに、いまスタートアップの世界で言われているのが、「社会に良い影響を与えれば儲かる」という思潮。
通常、社会的インパクト投資 (Social Impact Investing) とは「特に恵まれない人たちを中心とした、住民の健康、福祉、生活の質の促進。思想の表現の自由の奨励。あるいは寛容の育成」を追求する投資と言われるが、それは「部分」だ。
そこを包摂しつつ、社会を変えていくがそのままビジネスのターゲットになる時代が(つまり、CSRという企業活動の付帯事項などではなく)、いま足もとから始まっている。


「実際、Bill & Melinda Gates財団は2016年の年次レポートで、エネルギーと「時間に関する貧困」が世界の問題であり、その解決策はイノベーションである(The solution is innovation, and you can help)とし、エンジニアや起業家、科学者やソフトウェア開発者に、問題解決の手助けを呼びかけています」。

●どう乗り越える?シングルマザーの「時間の貧困」問題 https://conobie.jp/article/5367
「ひとり親世帯は「所得の貧困」に加えて、家事や育児、労働に忙殺される「時間の貧困」にも陥っているケースが3割近くに上り、他の世帯より圧倒的に多いことが分かった。低収入と長時間労働が相まって、ひとり親世帯を追い詰めている現状が数値で示された」。

「私は、個人事業主として働いているので、ONとOFFの境目がありません。子どもがテレビを見ている横でパソコンを叩いている、1日24時間戦うワーキングマザーです。
そんな私でも、心がけていることが二つあります。
一つは、子どもが「抱っこ!」と言った時に、「あとでね」なんて言わず、いつでもどこにいても何をしていても必ず手を止めて、子どもを抱っこすること。
そしてもう一つは、学校の宿題を見ること」。

●シングル母も共働きも陥る「時間貧困」問題 http://toyokeizai.net/articles/-/66352
社会学者の水無田気流さんは「実質的に自由に使える時間が乏しい」状態を「時間貧困」と名付け、「家庭責任と家計責任を双肩に負うシングルマザーの多くが『時間貧困』に陥っている」と指摘した。


ただし、「フルタイムで働こうとすると長時間労働を受け入れざるを得ず、そのうえ、働いていようといまいと「家庭責任」の多くを女性が負うことが当たり前の日本で、24時間を主体的にコントロールできない「時間貧困」は働く母に共通の問題」。
共働き世帯であるにも関わらず、日本人の妻は夫より4時間以上多く家事労働をしている。

「生き方や働き方の多様性を認める社会」構築が課題解決の切実なカギと言える。

●本当は人工知能が仕事を増やすという試算 イノベーションがもたらす需要創出、ただし雇用の流動化が必要 http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/46777
第4次産業革命に対応するための指針となる「新産業構造ビジョン」の中間整理を発表した。そこでロボットと人工知能をきちんと活用すれば仕事が増える、と言明。

(2030年の産業構造・就業構造(新産業構造ビジョン中間整理より) http://bit.ly/1T9BvJD
どんなに需要があったとしても、その国の経済が持っている供給力を超えて経済が成長することはできない。供給の三要素は資本、労働、生産性。このうち日本についてい言うと労働人口は今後減る。ならば生産性でその人口減をカバーすればいい。人工知能の加勢を借りて。そこにこそ、「第四次革命」の革命たるゆえんがある。
つまり、「ロボットとAIがフル活用されることで潜在成長率が上昇し、成長率の高まりによって所得が増えて需要も増加し、最終的には仕事そのものが増える」のだ。
だから技能、スキル、何ができるかを増やすを高等教育や職能育成の中には当然、第4次産業革命に関連した技能、スキルが含まれなければならない。

┃Others あるいは雑事・雑学

●人類最高傑作、微分積分はこうして生まれた ジョン・ネイピア物語は終わらない~ネイピア数e誕生物語 |
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/46650



●林野庁/外国資本による森林買収に関する調査の結果について http://www.rinya.maff.go.jp/j/press/keikaku/160427.html