●情報探索 ベリーピッキングモデルと本

A:<メディアとしての紙>から<デジタル化するメディア>へ

●思考の歴史というものを考えてみたい(前編:中世、そして、15-16世紀) http://gitanez.seesaa.net/article/430395912.html
「初期の印刷本は十分に高価で誰もが買える代物ではなかったわけで、数百冊の単位で印刷したものを売り切ろうとすると、それなりに広範囲に買い手を求める必要で、結果、初期の印刷業者は最初からグローバルな市場というのものを想定して、流通や販売のインフラ、そして、マーケティング施策を考えることになった。
その際、役に立ったのが実は中世以来の大学を中心とした、知の流動性だった」。
大学はもと、建物もなく、ネットワークの「ノード」のようなものだった。
「場所にとらわれないネットワークと、そのネットワークの共通言語としてあったラテン語のおかげで、初期の印刷業者はヨーロッパ中にみずからの商品の顧客をつくることができた」。

●誰もが発信できるいまだからこそ知りたい、「言葉」についての5冊 http://honcierge.jp/articles/shelf_story/172
中世ヨーロッパでネットワークの共通言語としてあったラテン語に相当するものを作ろうと、明治政府が考えたのが「標準語」。

●意識が探る環境 ― ひとは情報とどのように出会うのか http://ekrits.jp/2015/12/1902/
「子どもは、そもそも自分にどんな情報が必要なのかわからず、自分の情報ニーズをうまく言語化できない(略)。そこで自然と子どもたちは、身の回りの環境から与えられる情報にただ身を浸し、とりわけ家族のように縁の深い人々の影響を受けながら、さまざまな意識化を通じて成長していく」。
社会が構造的転回を遂げつつある現代、私たち、全員が「子ども」期を過ごしているのかもしれない。

MoCoMo: 宛名性, 対話性, 多声性を考慮した 情報提示システムとインタラクション http://hai-conference.net/symp2015/proceedings/pdf/P-24.pdf
単なる記号・データが情報になるには、受け手への意識(宛て名性)や受け手とのインタラクション(対話性)、多層的なインタラクションで生じる新たな意味(多声性)に対し、行き届いた配慮のあるインターゲイス/プラットフォームが必要だ。

●検索パターンにみるユーザーエクスペリエンス http://japan.cnet.com/sp/marketing_netyear/20380895/
現代の情報探索は「検索」から始まる。ここで検索動作が、PCとスマホでは異なることに留意しよう。スマホでは文字の入力に困難が伴うからだ。そのため、パソコンの場合、SEO的な発想が重要である一方、スマホ、タブレットの場合、情報と情報の繋げ方をUIの観点から考える必要がある。
そのうえでさらに、情報探索活動そのものが本来持つ、揺らぎ、ジグザグ導線(Web登場以前にそれを「ベリーピッキングモデル」と命名したのは、Marcia J. Bates)を考慮することこそがユーザーエクスペリエンス志向。

●検索パターンから見るユーザー行動「Search Patterns」 http://japan.cnet.com/sp/marketing_netyear/20375850/
ベリーピッキングモデルへの対応法のひとつに、「Auto Suggest(自動サジェスト機能)」がある。
「あらかじめ検索結果(ページタイトル候補やキーワード候補など)をプルダウンで表示して、入力を補助する機能だ。候補を表示することで、選び直す行為や目的の情報かどうかの判断がつきやすく、プロセスを簡略化する」。

(Collection: Search Patterns https://www.flickr.com/photos/morville/collections/72157603785835882/
User Experience Treasure Map

分散型マルチエージェントフレームワークに基づいた学術情報利用支援システムの研究 http://www.taf.or.jp/report/21/pdf/p561.pdf
ベリーピッキングモデルとは「発展探索」の異名。能動的情報資源による発展検索支援ツールの構想。

●マイクロモーメント時代のUX #2:刹那的に情報を消費するユーザーの捕まえ方 http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2015/12/25/21796
テレビのCM枠(何秒)のように、アナログ世界での情報伝達には「枠」のような「制約」があると考えられてきた。本の紙面もそうだ。
ところがそれと異なり、いくらでも詰め込める、つまり「枠」という制約がないのがデジタル世界、とつい昨日までは考えられていた。しかし、スマホがスキマ時間にネット接続するようになり、事態は豹変した。
ユーザーの刹那的時間消費、というあたらしいタイプの「枠」が現れた。刹那的時間消費の世界で、情報探索にうまく答えるにはどうしたらよいのか。
マイクロコンテンツがいまのところの答え、ということになる。そしてそのうえで、「線のコミュニケーションでつながり続ける」ことが重要に。

●「分散型メディア」本格化の年か? 2016年、ジャーナリズムの行方 http://bit.ly/1YLReBf
ニュースの世界ではマイクロコンテンツのことを「分散型メディア」と呼ぶ。

●App Annieによる2016年のアプリトレンド、6つの予測 http://jp.techcrunch.com/2015/12/08/app-annie-2016-app-trend-analysis/
アプリによって私たちのコミュニケーション方法や人と関わる方法が大きく変わった。
来年の予想:Google Now on TapでAndroid開発が重要に/YouTube Red:一般ユーザーによる良質で長いコンテンツが生まれる場所になる/ウェアラブル端末ならではの使いみちと法人向けユースケース/tvOS:テレビの大画面にもアプリが登場し、一大市場となる/VR市場の躍進/文化差により地域別メッセージアプリは存続する。
「Google Now on Tap により、ユーザーは画面上で必要な情報が得られるようになる。欲しい情報を検索するまでの手間が減り、ユーザーエンゲージメントが高まる」。

● 階層構造 http://www.jepa.or.jp/ebookpedia/201512_2807/
JEPA(一般社団法人日本電子出版協会)の「いまさら聞けない電子出版のABC」から。「電子書店に本を探しに来る読者はカテゴリやジャンル以外からの検索(とくにキーワードを利用した外部検索サイトからの流入)を用いるからだ。そのため、電子書籍販売における階層構造に関しては、電子書店内にきちんと配置する(階層構造を作る)だけではなく、外部サイトとの接点づくりが重要となる」。

●本の聖地・神保町発!本好きのためのキュレーションメディア【P + D MAGAZINE】 http://pdmagazine.jp/
小学館から。電子書籍を購入したことのない層にアプローチし、電子書籍の読者の増加につなげることが目的。
「人を知る」「作品を知る」「背景を知る」「トレンドを知る」などのカテゴリーで構成される。

●ブックオフ、書籍レビューのブクログを買収 http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1512/21/news128.html
「ブクログ」は会員80万人超、レビュー投稿700万件以上と書籍レビューコミュニティーとしては国内最大級。電子書籍を個人が作成・販売できる「パブー」も運営。
「ブクログのレビューをブックオフ店舗とECサイト「BOOKOFF Online」で活用したり、両サイト間の相互送客、実店舗と連動したO2O(Online to Offline)サービスなどを検討する。ブックオフ傘下の青山ブックセンターと流水書房の書店員によるプロのレビューも拡充できるとしている」。

●コルク佐渡島庸平「今後、ストーリーは最強のビジネスになるhttps://cakes.mu/posts/11767
作家の頭の中をパブリッシュする」。具体的には、作家の頭の中にある世界観を現実化して、商品化していくことを構想。