ヒトの「過剰な」対面コミュニケーション

事実、われわれヒトは対面コミュニケーションを他のヒト科類人猿より頻繁に行う。例えば食事をする時あるいは会話をする時、わたしたちは向き合って互いの顔を見る。

もし食事が単なる栄養補給であり、会話がただの情報交換ならば、どうして目を合わせる必要があるだろう?

それは、対面コミュニケーションがヒトの社会関係の調整に重要だからに違いない。


■参考文献
『人類進化論——霊長類学からの展開——』第六章・第一節 攻撃と和解  山極寿一(裳華房、二〇〇八年)

『家族進化論』第六章・第十節 コミュニケーションの変容  山極寿一(東京大学出版会、二〇一二年)

『「サル化」する人間社会』第二章 ゴリラの魅力  山極寿一(集英社、二〇一四年)

★この記事はiCardbook、『人類の社会性の進化(Evolution of the Human Sociality)(下)共感社会と家族の過去、現在、未来』を構成している「知識カード」の一枚です。

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