様々な動物の目の形を比べてみると、ヒトの目には三つの特徴がある。それは、強膜I):強膜とは、目の瞳以外の部分。ヒトでは白く横に広いが、多くの霊長類では色が着いていて狭いので視線を判別することが難しい。が白いこと、強膜の面積が広いこと、目の形が横に平たいことである。
ヒトはこれらの特徴によって、自分の視線を相手に伝えやすくし、意図を伝えるなどのコミュニケーション能力を高めていると考えられるのだ。
■参考文献
Kobayashi H., Koshima S. 1997. Unique morphology of the human eye. Nature. 387(6635):767-768.
「見る/見られる/見せる目~コミュニケーションにおいて白目が果たす機能」小林洋美(武田薬報web)
https://takeda-kenko.jp/yakuhou/feature/role/vol01.html
『「サル化」する人間社会』第六章 言語以前のコミュニケーションと社会性の進化 山極寿一(集英社、二〇一四年)
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註
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