自由を抑圧する「他者」

それゆえこの「自由」のイメージもまた、「恣意としての自由」同様、その現実性を著しく欠いている。

その最大の理由は、とりわけ「他者」の存在にある。

他者は常に、わたしたちに何らかの制約を課してくる存在であるからだ。


■参考文献
『過去と未来の間―政治思想への八試論』  ハンナ・アーレント 原著一九六三年I):「人間はまさしく思考するかぎりでのみ、自らの具体的存在の完全な現勢態(actuality)、つまり過去と未来の間の時間の裂け目に生きる。」「新しい世代それぞれが、(略)新たに到来する人間一人一人が、この非時間の空間をあらためて発見し着実な足取りで踏みならさねばならない。(みすず書房、一九九四年)」、この有名なフレーズを収める、アーレントの思索のエッセンスを知ることのできる書。[編集部]

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I. :「人間はまさしく思考するかぎりでのみ、自らの具体的存在の完全な現勢態(actuality)、つまり過去と未来の間の時間の裂け目に生きる。」「新しい世代それぞれが、(略)新たに到来する人間一人一人が、この非時間の空間をあらためて発見し着実な足取りで踏みならさねばならない。(みすず書房、一九九四年)」、この有名なフレーズを収める、アーレントの思索のエッセンスを知ることのできる書。[編集部]