ロールズは正義の二原理を次のように言っている。
「(a)各人は、平等な基本的諸自由からなる十分適切な枠組への同一の侵すことのできない請求権をもっており、しかも、その枠組は、諸自由からなる全員にとって同一の枠組と両立するものである。
(b)社会的・経済的不平等は、次の二つの条件を充たさなければならない。第一に、社会的・経済的不平等が、機会の公正な平等という条件のもとで全員に開かれた職務と地位に伴うものであるということ。第二に、社会的・経済的不平等が、社会のなかで最も不利な状況にある構成員にとって最大の利益になるということ(格差原理)。」I):引用 『公正としての正義 再説』 第二部・十三 正義の原理 (岩波書店、二〇〇四年)
■参考文献
『公正としての正義 再説』 ジョン・ロールズ 原著一九七一年II):ハーバード大学での講義録を加筆・編集した。九十年代の理論的転回以降に自説の整合性と系統性を確保するべく格闘した著者による生前最後の著書。[編集部]
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註
I. | 戻る | :引用 『公正としての正義 再説』 第二部・十三 正義の原理 (岩波書店、二〇〇四年) |
II. | 戻る | :ハーバード大学での講義録を加筆・編集した。九十年代の理論的転回以降に自説の整合性と系統性を確保するべく格闘した著者による生前最後の著書。[編集部] |