肉食と調理が可能にした胃腸の縮小

胃と小腸は、脳と同じくらいエネルギー消費量の高い臓器である。したがって、胃腸の縮小は基礎代謝の減少に強く影響するが、そのためには高栄養で消化率の高い食物が不可欠である。肉食と調理がこの質の良い食物を提供するのに重要な役割を果たした、と考えれば、彼らの仮説と非常に整合性がよいのである。


■参考文献
『火の賜物——ヒトは料理で進化した』  リチャード・ランガム 依田卓巳訳(NTT出版、二〇一〇年)原著二〇〇九年

関連知識カード:人類の行動的進化:火の使用と調理

★この記事はiCardbook、『人類の社会性の進化(Evolution of the Human Sociality)(下)共感社会と家族の過去、現在、未来』を構成している「知識カード」の一枚です。

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