性と社会との関係

実は、性皮腫脹を示す種は複雄群をつくることが多い。メスの排卵のサインが多くのオスを引き寄せ、複雄社会を形成するのかもしれない。また、オスの交尾能力も社会と関連する。オスが体サイズに比して大きな睾丸を持つ種は複雄群をつくることが多く、逆に小さな睾丸の種は単雄群をつくることが多い。


■参考文献
『人類進化論―霊長類学からの展開——』第四章 霊長類の性と進化  山極寿一(裳華房、二〇〇八年)

『人間の性はどこから来たのか』  榎本知郎(平凡社、一九九四年)

『性の人類学―サルとヒトの接点を求めて』  高畑由紀夫編著(世界思想社、一九九四年)

『ニホンザル、性の生理』  和秀雄(どうぶつ社、一九八二年)

★この記事はiCardbook、『人類の社会性の進化(Evolution of the Human Sociality)(上)「社会」の学としての霊長類学』を構成している「知識カード」の一枚です。

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