他者性から哲学を構築したフッサール

20世紀、他者の存在を積極的に取り入れようとしたのが、フッサールである。

フッサールは、自己移入によって他者の存在(他我)を構成し 複数の主観が共同で築きあげる相互関係として世界の客観性を把握しようとした。

竹田青嗣は、フッサールの考え方の中で特に重要なのは、「主客の「一致」としての「真理」という図式の代わりに、主観の間(相互主観的な)の「妥当」という図式を導き入れた点である。「妥当」とは、要するにそれぞれの確信の一致、相互的な納得ということだ。(※I):引用 『自分を知るための哲学入門』)」と解説している。

■参考文献
『現象学』  木田 元 一九七〇年
『デカルト的省察』  エトムント・フッサール※II):オーストリア帝国(現チェコ共和国)のプロスニッツ(モラビア)にユダヤ系織物商の子として生まれる。オーストリア出身、ドイツの数学者、哲学者(一八五九~一九三八年)。現象学の創始者。厳密な学としての哲学を目指し、先験的意識の本質構造に基づいて対象をとらえようとする現象学を提唱。超越論的主観性という概念を前提に身体・地平・間主観性・生活世界などの独創的な分析を通じて、ハイデッガー・サルトルらに強い影響を与えた。[編集部] 原著一九三一年
『自分を知るための哲学入門』   竹田 青嗣 一九九三年

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I. :引用 『自分を知るための哲学入門』
II. :オーストリア帝国(現チェコ共和国)のプロスニッツ(モラビア)にユダヤ系織物商の子として生まれる。オーストリア出身、ドイツの数学者、哲学者(一八五九~一九三八年)。現象学の創始者。厳密な学としての哲学を目指し、先験的意識の本質構造に基づいて対象をとらえようとする現象学を提唱。超越論的主観性という概念を前提に身体・地平・間主観性・生活世界などの独創的な分析を通じて、ハイデッガー・サルトルらに強い影響を与えた。[編集部]