サル化する現代社会

個人を重視する現代社会の傾向は、子育ての役割を共同体から家族へ、そして母親個人へと移す結果となった。

個人や家族のプライバシーを尊重する現代に建築は、隣人との接触を遮断する。少子化はその傾向に拍車をかける。共同の子育てが消失し、社会は個人の利益や安全を追求するものに変わりつつある。それは一見、サルの社会に似たような現象を作り出す。


■参考文献
『「サル化」する人間社会』第七章 「サル化」する人間社会  山極寿一(集英社、二〇一四年)

★この記事はiCardbook、『人類の社会性の進化(Evolution of the Human Sociality)(下)共感社会と家族の過去、現在、未来』を構成している「知識カード」の一枚です。

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