自己とは身体を起源とする自己イメージの序列（シークエンス）であり、対象とは物質的対象を起源とする対象イメージの序列です。
人間や動物は、世界に自分を「投げ込む」ことによって、世界と関わる身体と自己イメージの序列を手に入れます。
世界は無限の情報の源泉であり、そこから階層的な自己を経て最後に自意識に至ります。自意識は虚無を背後にしており、人間の自我は常に無限と虚無の間を揺れ動くのです。
■参考文献
「A Multilayered Model for Artificial Intelligence of Game Character as Agent Architecture」 三宅 陽一郎 二〇一五年 MATHEMATICAL PROGRESS IN EXPRESSIVE IMAGE SYNTHESIS 2015 Sep 25-27, 2015, Nishijin Plaza Kyushu University, Fukuoka
『物質と記憶』 アンリ＝ルイ・ベルクソン 原著一八九六年
人工知能のための哲学塾 第五回 「メルロ＝ポンティの知覚論」資料 三宅陽一郎 P.55
「エンターテインメント、人工知能、ゲームマスター」 三宅陽一郎 二〇一六年
★この記事はiCardbook、『<人工知能>と<人工知性>: —— 環境、身体、知能の関係から解き明かすＡＩ—— 』を構成している「知識カード」の一枚です。
