生産の一般理論

資本基盤と通過資源を用いてサービスを創出する新しい生産の理論を構築する必要がある。従来の生産の理論との違いは、通過資源を投入する場合に必ず不要物・廃熱が伴い、環境負荷が発生するということにある。つまり、ごみがでる生産の理論である。

現実世界における生産活動において不要物・廃熱の発生が伴わないものはおよそあり得ない。このため、この理論の方が一般理論となる。

なお、収穫逓減(※I):収穫逓減とは、生産過程に投入するもの(生産要素)の投入量を大きくするにつれて、生産量が増加するが、投入の効果は次第に薄れていき、増加幅は徐々に少なくなるということである。)、利潤最大化、完全競争(※II):完全競争とは、各生産主体は、価格を操作することができず、価格情報が外から与えられたものとして行動するということである。)という新古典派経済学における生産の理論が前提とする条件は維持したまま、理論を構築することとする。

■参考文献
エコロジカルな経済学』 第五章 ごみが出る生産と消費の理論  倉阪 秀史 二〇〇三年


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I. :収穫逓減とは、生産過程に投入するもの(生産要素)の投入量を大きくするにつれて、生産量が増加するが、投入の効果は次第に薄れていき、増加幅は徐々に少なくなるということである。
II. :完全競争とは、各生産主体は、価格を操作することができず、価格情報が外から与えられたものとして行動するということである。