家畜になった動物たち

対照的に、ユーラシア大陸ではほとんどの大型動物が生き残った。それは、人類が早くに出現し、動物たちがサピエンスの狩猟技術に順応する時間があったからだろうと考えられている。そのうちのいくつかの種は家畜になって人間と共に暮らすようになった。I):世界には一四八種の家畜化可能な大型動物がいるが、実際に家畜化されたのは十四種で、そのうち十三種までがユーラシア大陸に生息している。アフリカはサピエンス発祥の地であるが、どの動物も気性が荒かったり、パニックになりやすかったりして、家畜化できなかったと考えられる。


■参考文献
『銃・病原菌・鉄 一万三千年にわたる人類史の謎』(上・下)  ジャレド・ダイアモンド 倉骨彰訳(草思社、二〇〇〇年)原著一九九七年

『家族進化論』第六章・第四節 家畜化が引き起こした文明の差  山極寿一(東京大学出版会、二〇一二年)

★この記事はiCardbook、『人類の社会性の進化(Evolution of the Human Sociality)(下)共感社会と家族の過去、現在、未来』を構成している「知識カード」の一枚です。

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I. :世界には一四八種の家畜化可能な大型動物がいるが、実際に家畜化されたのは十四種で、そのうち十三種までがユーラシア大陸に生息している。アフリカはサピエンス発祥の地であるが、どの動物も気性が荒かったり、パニックになりやすかったりして、家畜化できなかったと考えられる。