ゴリラ同様、チンパンジー、ボノボ、オランウータンといった他の大型類人猿も「顔を寄せ合って互いの目を見る」という行動を頻繁に行い、それが威嚇の意味を持たないという点で共通している。
この対面コミュニケーションが、類人猿の仲間であるヒトでもよく見られる行動であることは、言うまでもないだろう。
■参考文献
「ゴリラの視覚コミュニケーション——他者を見ることの社会学的意味——」 山極寿一(『視覚の進化と脳』所収[二〇五~二二四ぺージ] 三上章允編(朝倉書店、一九九三年))
『人類進化論——霊長類学からの展開——』第六章・第一節 攻撃と和解 山極寿一(裳華房、二〇〇八年)
『「サル化」する人間社会』第二章 ゴリラの魅力 山極寿一(集英社、二〇一四年)
★この記事はiCardbook、『人類の社会性の進化(Evolution of the Human Sociality)(下)共感社会と家族の過去、現在、未来』を構成している「知識カード」の一枚です。
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