人類の行動的進化 動物食の増加

二つ目の行動的進化は動物食の増加だ。I):動物質の食物は葉の一〇~二〇倍、果実の二~五倍のカロリーを含んでいる。

これは大脳化に先立って起きたと考えられる。最初の石器は約二五〇万年前のエチオピアで発掘され、大脳化が始まったころと大まかに一致する。この頃の人類はナイフのような石器で、狩猟をしていたのではなく、すでに死んでいる動物の肉を切り割いて食べていたと考えられている。


■参考文献
『5万年前に人類に何が起きたか——意識のビッグバン』  リチャード・G・クライン、ブレイク エドガー 鈴木淑美訳(新書館、二〇〇四年)原著二〇〇二年

『家族進化論』第二章第十六節 脳の増大と食の改変  山極寿一(東京大学出版会、二〇一二年)

 

★この記事はiCardbook、『人類の社会性の進化(Evolution of the Human Sociality)(下)共感社会と家族の過去、現在、未来』を構成している「知識カード」の一枚です。

◎iCardbookの商品ラインナップはこちらをクリック

 

 

   [ + ]

I. :動物質の食物は葉の一〇~二〇倍、果実の二~五倍のカロリーを含んでいる。