マテリアル・バランス論(物質均衡論)

ニース=アイエス=ダージは、一九七〇年の『経済と環境、物質均衡アプローチ』において、「不要物は、近代的な消費・生産活動の通常のまさに不可欠な一部分なのである」と主張し、従来の経済理論が不要物を単なる外部性の一種と捉えてきたことについて批判した。※I):「少なくとも、ある種の外部性、近代的な消費・生産活動に起因する不要物の処理に関連する外部性は、まったく違った見方がなされなければならない」、「経済理論においてこれらの事実を認識することについての共通的な誤りは、生産・消費のプロセスを質量保存という物理学の基本法則にいくらか矛盾して把握する態度に起因するのではなかろうか。」(『経済と環境、物質均衡アプローチ』)

■参考文献
Economics and the Environment A Materials Balance Approach、 Allen V. Kneese、 Robert U. Ayres、 Ralph C. D'Arge 1970

★この記事はiCardbook、『なぜ経済学は経済を救えないのか(上)視座と理念の転換』を構成している「知識カード」の一枚です。

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I. :「少なくとも、ある種の外部性、近代的な消費・生産活動に起因する不要物の処理に関連する外部性は、まったく違った見方がなされなければならない」、「経済理論においてこれらの事実を認識することについての共通的な誤りは、生産・消費のプロセスを質量保存という物理学の基本法則にいくらか矛盾して把握する態度に起因するのではなかろうか。」(『経済と環境、物質均衡アプローチ』)