統合思考(Integrative Thinking)とは、ロジカル・シンキングとは異なる「複雑な問題を複雑なまま受け入れながら」ものごとを解決していくという考え方。ロジャー・マーティン(トロント大学ロットマン・スクール・オブ・マネジメント学長(※I):ロジャー・マーティンは十五年間、各界のリーダーを研究し、成功をおさめた人たちの「共通点」を探し、その研究結果を二〇〇七年に、Harvard Business Reviewで発表した。))が二〇〇七年に発表した「Opposable Mind: Winning Through Integrative Thinking」の中で提唱された。
■参考文献
『インテグレーティブ・シンキング』 ロジャー マーティン 原著二〇〇九年※ II):たとえば、フォーシーズンズ・ホテルズ・アンド・リゾーツの創始者イサドア・シャープの思考法が挙げられる。当時「こぢんまりとした家庭的なホテル」か「利便性の高い大型ホテル」しか存在しなかった。その二つのモデルに不満を感じて導き出されたのは「小さなモーテルのあたたかいおもてなしと、複合型ホテルの利便性を兼ね備えたホテル」というアイデアだった。これがフォーシーズンズの成功に繋がった。
「A or B」ではなく、「A and B」両者の拮抗、比較の中から、よりよい解決策を練り上げる思考法が「インテグレーティブ・シンキング」。[編集部]
『IDEO流 実行する組織のつくり方 DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー論文』 ティム・ブラウン、ロジャー・マーティン他 原著二〇一六年
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註
I. | 戻る | :ロジャー・マーティンは十五年間、各界のリーダーを研究し、成功をおさめた人たちの「共通点」を探し、その研究結果を二〇〇七年に、Harvard Business Reviewで発表した。 |
II. | 戻る | :たとえば、フォーシーズンズ・ホテルズ・アンド・リゾーツの創始者イサドア・シャープの思考法が挙げられる。当時「こぢんまりとした家庭的なホテル」か「利便性の高い大型ホテル」しか存在しなかった。その二つのモデルに不満を感じて導き出されたのは「小さなモーテルのあたたかいおもてなしと、複合型ホテルの利便性を兼ね備えたホテル」というアイデアだった。これがフォーシーズンズの成功に繋がった。 「A or B」ではなく、「A and B」両者の拮抗、比較の中から、よりよい解決策を練り上げる思考法が「インテグレーティブ・シンキング」。[編集部] |