Tag Archives: 電子雑誌

コミックが書籍を超えた日

・紙と電子を合算した出版市場が4年ぶりのマイナス成長

電子出版、1桁成長に鈍化 22年7.5%増 紙含めた市場、4年ぶり縮小

 

■2022年、出版市場は再び軟化

出版市場は電子版を加えたベースで2018年を底に、前年比増加基調に転じたとされてきました。ところが、2022年再び前年比減少となりました。理由は電子版の軟化です。 Continue reading

 

電子雑誌:国内での成功事例と海外へ向けた取り組み(後篇)【セミナー備忘録】

(個人用のメモです。議事録ではありません。記事中の図画はプレゼン公開資料を使用しています))

■第二部:『電子雑誌・海外展開 翻訳配信トライアル 〜人工知能を用いたデバイス最適化について〜』
講師:ハースト婦人画報社
デジタルプロダクト部マネージャー 兼 製作部デジタルマガジン課 課長 松延 秀夫 様
・プレゼン資料:ハースト婦人画報社 http://www.slideshare.net/JEPAslide/ss-67449994

市場縮小時代の経営の要諦は次の3つ。

・他社シェア奪取
・業務の構造改革による収益性の向上
・海外の成長に手を伸ばす

本日のハースト婦人画報社、松延氏の講演は、三番目海外市場開拓のパイロットプラントとしてスタートした、台湾プロジェクトの説明。そして、それには二番目の「業務の構造改革」を業界を挙げて行う必要がある、つまり規格化・標準化が肝になる、ゆえにこの台湾プロジェクトへの参画を募る、のがその眼目であった(もちろん他にもいろいろ貴重な情報開示があったが、全容はJEPAサイトの映像をご覧ください。 https://youtu.be/zgK1jlHtFng  )。

また構造改革の明細の中には、標準化以外に、翻訳やレイアウトの最適化のために人工知能を使うといった「旬」のテーマも含まれ、エキサイティングな内容だった。 Continue reading

 

●雑誌とニュースのデジタル化の現状

A:<メディアとしての紙>から<デジタル化するメディア>へ

●マンガのデジタル化と出版流通の運命 (1)   http://www.ebook2forum.com/members/2016/09/growth-of-digital-manga-and-the-fate-of-book-distribution-1/
「マンガがデジタルに移行した後で、書籍は書店の家賃を払えるだろうか」。
コミックのデジタル比率は30%に近い、「少なくとも年25%もの増加が、書店でのマンガ売上(あるいは書店そのもの)の減少と結びついている可能性は強い」。
一方版元にとって、「デジタルの利益率は紙とは比較にならないくらい大きいので、この基幹商品のデジタル化は、出版社にとっては貴重な収益源となっているはず」。
ただし、「紙の流通は雑誌+マンガで支えられてきており」、マンガ以外の一般書は、マンガ無き出版市場で果たして、流通インフラを維持し、生き残って行けるだろうか。

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●デジタル化は「所有からアクセス」へビジネスモデルの変更を促す

日本と異なり、米国ではニュースに対する知的関心が高い。そこで米国では『Snapchat』内に「Discover」という独自のニュース機能を追加。またフェイスブックがウェブ上のニュースを即時に読み込めるようにと決断したのが2015年。アップルのiOSの最新版では、iPhoneでニュースを読むための独自アプリが搭載され、ツイッターは「Moments」でニュース競争へと足を踏み入れた。

一方プラットフォームにおける「あ、これこれ、自分が欲しかった情報は」という「カスタマイズ」機能。ありがたかったし、当初はそれがきちんとワークしていない、という不満もあった。不満は期待の裏返しだ。しかしいまは、それでいいのか、セランディプティも必要ではないか、それでないと、自分の知識や関心が広がって行かないのではないか。そういう懸念に、またそのことの「不幸」に、人々は気づき始めている。

そのことと、ニュースコンテンツ生成を担当するメディア側の懐疑とは裏腹の関係にある。2016年は、2015年にあった「パブリッシャーは、プラットフォームにある種の「管理権」を譲り渡すことで「利益を生み出す共生関係」へ向かう志向」に、迷いが芽生える年に。

A:<メディアとしての紙>から<デジタル化するメディア>へ

●ニュースメディアの原理/ビジネスを構想するための視座として http://mediadisruption.net/2016/01/02/bipolarizationofnewsbiz/
ニュースが価値をもたらすその根本理由:事象を知る……驚き、感動、怒り、悲しみなどの感情面の刺激に始まり、それを理解する、対処するなど、知見のひろがりと行動を喚起する価値/事象を深く理解する……事実の背景、そのもたらす影響などを客観化したり、他の事象と関係づけるなどして、世界や社会への視点を形成する価値。

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知のパラダイムシフト

● 「電子書籍」は生活に溶け込み、「本」と呼ばれることになる

A:<メディアとしての紙>から<デジタル化するメディア>へ

● いま「電子書籍」と呼ばれているものは生活に溶け込み、「本」と呼ばれることになる http://wired.jp/innovationinsights/commerce/w007/future-of-books/
「書く」と「読む」が無くならないこと。それが大事。というより、それが「本」の実態なのだ、と。紙の本も電子の本も、目に見える形態はいずれも、時代性をまとった仮の姿であることに変わりはない。

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知のパラダイムシフト

●紙と電子の長期保存性について

A:<メディアとしての紙>から<デジタル化するメディア>へ

●紙と電子の長期保存性について― インターネットの父が警告するデジタル暗黒時代 ― http://www.sanbi.co.jp/sanbihp/sanbiicom/150_icom.pdf
京都の中西印刷社長がかねて主張の、電子書籍がかかえる「式年遷宮」リスクについて。「「紙の印刷物は古くなれば傷んでくるので長期保存に向いていない。一方、デジタルデータは劣化しないから半永久的に保存できる」とつい思いがちですが、事はそう単純ではありません」。

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知のパラダイムシフト

●今村友紀 〈出版×デジタル〉の未来予想図

A:<メディアとしての紙>から<デジタル化するメディア>へ

●今村友紀 〈出版×デジタル〉の未来予想図 〜作家・今村友紀による『ツール・オブ・チェンジ』精読〜 #10(最終回) http://dotplace.jp/archives/8369
1.メディア環境がネット中心となり、コンテンツの流通コストが激減したため、コンテンツが溢れかえる時代になった。2.消費者の時間の使い方が、モバイル・ウェブ中心に大規模にシフトし、本のようなパッケージビジネスは厳しい情勢に追い込まれている。3.その中で、出版社や書き手にとって、価値を生み出すのに、大きく2つの方向性が浮上してきた:ウェブやモバイルの領域を新しい販路と捉える「販路拡大」戦略/デジタル化できない、リアルなヒトやモノを扱う部分で価値を作り出していく「高付加価値化」路線。その際、重要なのが「データによる意志決定」。

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