Tag Archives: 貧困

●「本」のことは嫌いでも、「読書」のことは嫌いにならないでください

(JR東京駅前・丸善丸の内本店のブックフェアに「好書好日」も参加(11月5日まで開催)|好書好日 https://book.asahi.com/article/11860636

日本財団が2.5万人を対象に行った調査では、家庭の経済事情と学力に一定の相関はあるものの、「貧困世帯のうち、学力が高い子どもと、学力が低い子どもを比較すると、学力の高い子どもは、生活習慣や学習習慣、思いを伝える力などが高水準にある」ことがわかっている(https://www.nippon-foundation.or.jp/news/articles/2017/img/92/1.pdf)。

家庭での親の考え方、生活姿勢、普段の行動状況がこどもの生活習慣や学習習慣の経路を伝って学習達成度合いに影響を及ぼす、ということだ。学校教育には限界がある。むしろ家庭であり、「読書習慣」形成には親の責任が大きい。 Continue reading

 

●貧困と情報リテラシー

┃Post Modern あるいは再編成されるLife(生命/生活/人生)
働くって? 育児、教育、ケア、地域、時間、eco、社会保障など

最近私は「シミルボン」というサイトで、本に関するエッセーを書いています。カテゴリーは「ビジネス・経済」です。ただ、「シミルボン」全体がコミックや小説に関する記事の多いのが気になっています。コミックや小説に関する書き手は十分いるので、それ以外の本についてあれこれ書いてみたい方、是非ご参加ください。人気のある連載や記事は、2つの電子ストア(Reader Store/ブックパス)で電子書籍化されることもあるそうですよ。

シミルボン https://shimirubon.jp/

というのも、たとえば今回のクリップでのテーマ、貧困と情報リテラシーといったことを考えると、もっともっと多様な本が日本社会に流通してほしいと痛感するからなんです。

最近、「子供の口腔崩壊」という耳慣れない言葉が注目を集めているのをご存知ですか。

口腔崩壊とは、「未処置の虫歯が10本以上など多数、歯根しかない歯が多数あるもの」をいいますが、その子の体の生育や健康への悪影響だけではなく、声をあげて笑えないなどのメンタルな部分、社交性の発達などにまで尾を引く問題。

一般にはその子供の家庭の経済的な状況が原因とされています。しかし子どもの虫歯対策はその子どもの親の情報リテラシーによって左右される、そううい側面も見逃せません。読書や知識の取得にかかわるリテラシー、さらには行政の制度への無知なども含めた広い意味での情報リテラシー欠如が背景にあるようなのです。 Continue reading

 

●経営・労務の日本型システムを守る、その犠牲として生まれた日本の「若者の貧困」

┃Post Modern あるいは再編成されるLife(生命/生活/人生)
働くって? 育児、教育、ケア、地域、時間、eco、社会保障など

●「若者の貧困」に大人はあまりに無理解すぎる http://toyokeizai.net/articles/-/140240
働いても「貧困」から抜け出せない、日本カイシャ事情と労働関連の諸制度の壁。この、若者たちの置かれている現状の厳しさが、いまだに多くの人々の間で共有されていない。

20世紀と21世紀は全く別の世界だ。20世紀は労働万能説と家族扶養説が人々に共有され、共有されるだけの素地が日本社会にあった。
労働万能説=「若者は働けば自立できる、働きさえすればまともな生活ができる/働けばそれに見合った賃金を得られ、その賃金によってまっとうな生活を営める」。
家族扶養説=「たとえ働かなくとも、若者たちには父母や祖父母がいるので、多少おカネに困ったとしても、家族が手を差し伸べてくれるのではないかという神話」。
いまの問題の深刻さは、「本人が低学歴であったり、コミュニケーション能力が低いということに由来しているわけではない。大学を卒業しても、普通に働いて生計を維持することが急速に困難になっている」日本企業社会の変容、そしてもうひとつ家族の溶解がある。
世紀をまたぐ十年のほどの間に、「経済界・企業は、多くの若者を日本型システムから排除すること、つまり、若者を犠牲にしながら、日本型システムを温存しようとした(労働社会学者の木下武男氏)」。

「困ったら家族が助けてやればいいという論調は、ややもすると社会福祉や社会保障の機能を家族に丸抱えさせることにつながってしまう。これでは家族が共倒れの状況を招きかねず、さらに社会福祉や社会保障の発展も妨げる。そういう点において、家族扶養説は危険な前近代の思想であると言える」。

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●腐敗 不平等 格差 そして2020年へ向けたICT

151211 MP

┃Economy あるいは資本主義のメタモルフォーゼ
成長と生産性、ビジネスモデル、経営、、国家、民主主義など

●2020年に向けた社会全体のICT化アクションプラン(第一版) http://www.soumu.go.jp/main_content/000370710.pdf
「「2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会」(以下「2020年東京大会」という。)は、我が国全体の祭典であるとともに、世界各国から人が訪れるため、ICTのインフラ及びサービスの高度化を図ることにより、最先端のICTを世界に発信する絶好の機会として期待されています」。
無料公衆無線LAN環境の整備促進/ICTを活用した多言語対応の実現/デジタルサイネージの機能の拡大/4K・8Kの推進/第5世代移動通信システム(5G)の実現/オープンデータ利活用環境の整備(公共交通情報等)/放送コンテンツの海外展開の促進/世界一安全なサイバー空間の実現。(報告書: http://www.soumu.go.jp/main_content/000371622.pdfContinue reading

 

●インターネットが消滅する時

C:技術で/技術が/技術を(ICT:社会・法・制度論と技術文化論)

●インターネットが消滅する時 http://jp.techcrunch.com/2015/09/25/20150923the-internets-vanishing-point/
ウェブには3つの異なる行動で規定される3つの時代があった:ポータルの時代(インターネットはウェブ版の雑誌=メディア側がなお主人)/検索の時代(ユーザーが主人=広大な情報の海)/現在(深い検索とソーシャルなキュレーション=海のマイクロ化)。
第4の時代は「Thinternet(薄いインターネット)」の時代。「テクノロジーは私たちの行動を変えている。モバイル端末は、ウェブにアクセスするための主要な画面となり、アプリは私たちが最も多くインターネットを利用する方法になった」「(IoTが加わり)世界が接続することでウェブの概念が消滅する」時代へ。
次代の特徴、それは「業界別の縦割り主義(インターネットより前の時代のコンテンツの特徴だった)は、過去のものになる。「薄いインターネット」は横軸で物事をつなぎ合わせるのだ」。

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●グーグルがアルファベットに社名変更

150821 MP

┃Economy あるいは資本主義のメタモルフォーゼ
成長と生産性、ビジネスモデル、経営、、国家、民主主義など

●グーグルがアルファベットに社名変更 ティッカー(GOOG、GOOGL)はそのまま http://markethack.net/archives/51976638.html
新会社を設立し、今のGoogleはその持ち株会社の子会社のひとつに。そして持ち株会社の名前が、「アルファベット」。ただし、スペルは、「Alphabet」={意味としてはAlpha-bet、つまり通常以上のリターンを出す(=Alpha)賭け(=bet)というわけ」。
そして、グーグル・クロームの責任者、スンダー・パチャイがグーグルのCEOに就任。ラリーとセルゲイは、持ち株会社という立場から、グーグルに対し引き続き「親分風を吹かす」ことに。

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●平成26年度「結婚・家族形成に関する意識調査」報告書

150626 PM

┃Post Modern あるいは再編成されるLife(生命/生活/人生)
働くって? 育児、教育、ケア、地域、時間、eco、社会保障など

●平成26年度「結婚・家族形成に関する意識調査」報告書(全体版) http://www8.cao.go.jp/shoushi/shoushika/research/h26/zentai-pdf/index.html
収入別で、男女とも収入がない層は約半数が「(恋人は)欲しくない」と答えたが、収入が高くなるほど恋人が欲しい率が高まり、男性は年収400万円以上で79.7%、女性は200万円以上で70.7%が「欲しい」と回答。
「今は恋人が欲しくない」その理由:46・2%が「恋愛が面倒」/「自分の趣味に力を入れたい」(45・1%)/「仕事や勉強に力を入れたい」(32・9)/「恋愛に興味がない」(28%)。

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●なぜ日本より米国の方が富の格差が大きいのか?

┃Economy あるいは資本主義のメタモルフォーゼ
成長と生産性、ビジネスモデル、経営、、国家、民主主義など

●なぜ日本より米国の方が富の格差が大きいのか?「r>g」からみてみた http://zuuonline.com/archives/52057
ピケティによると、世界の平均値として、資本収益率r(株式・不動産・債券などの資本運用で得る収益の割合)は4~5%、経済成長率g(主に労働による所得の伸び率)は1~3%台となり、r>gが成立。ところが同じ「r>g」でも米国の場合は、gは2.7%以上でrが8.3%と高い。そのうえ、スーパー経営者が所得格差を拡大させている。日本はデフレなので、「r>g」の程度は小さい。日本の格差拡大メカニズムは、正社員60%と非正規社員40%という雇用形態による格差に起因する。

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